Googleは2026年6月12日、AIを利用したとされるサイバー犯罪ネットワーク「Outsider Enterprise」を対象に、民事訴訟を起こしたと発表しました。
Google公式ブログによると、Outsider Enterpriseは中国を拠点にTelegramで連携するネットワークとされています。
Googleは、同ネットワークがGoogleなど実在するブランドを装った偽メッセージや偽サイトを作るための「フィッシングキット」を提供していたと主張しています。
Googleが公表した規模は、9,000件の偽サイトと100万件を超える不正URLです。
さらにGoogleは、2026年5月のある2週間だけで、Outsider Enterpriseが生成したサイトへのリンクを含む約250万件のメッセージがAndroidユーザーに送られたと説明しています。
TechCrunchでも、Googleによる提訴や、AIツールがフィッシングサイトの作成などに利用されたとするGoogle側の主張が報じられています。
今回のニュースから考えておきたいのは、フィッシング詐欺を「文章が不自然だから怪しい」といった感覚だけで判断することが難しくなっていることです。
在宅ワークでは、メール、クラウド共有リンク、オンライン会議のURL、請求書、チャット、スマートフォン認証などを日常的に利用します。
偽サイトへのリンクが紛れ込めば、個人情報だけでなく、仕事用アカウントや取引先とのやり取りにも影響する可能性があります。
そこで今回は、在宅ワークで使うPCやスマートフォンを守る選択肢として、3つのセキュリティサービスを比較します。
なお、本記事では月額制だけでなく、1年版や自動更新など継続して利用するセキュリティサービスも含めて「サブスク」として紹介します。
※価格・機能は2026年9月15日時点で確認した公式情報をもとにしています。キャンペーン、更新価格、対応OS、機能などは変更される場合があります。申し込み前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。
在宅ワーカー向けPCセキュリティ3サービスを比較

| サービス | 1年利用時の価格例 | 保護台数 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| ウイルスバスター トータルセキュリティ スタンダード | 通常8,470円/自動更新契約加入時7,480円 | 最大6台 | ネット詐欺対策、個人情報漏えい監視、パスワード管理など |
| ノートン 360 デラックス | 最初の1年間7,680円 | 最大3台 | 詐欺対策、VPN、ダークウェブモニタリング、パスワード管理など |
| ESET HOME セキュリティ プレミアム | 1台5,940円/3台7,240円/5台8,540円 | 1・3・5台 | フィッシング対策、VPN、Windows向けファイル保護など |
3サービスでは、料金体系や保護できる台数が異なります。
単純な価格だけで比べるのではなく、何台守りたいのか、どのOSを使っているのか、どの機能を重視するのかまで確認して選ぶことが大切です。
ウイルスバスター トータルセキュリティ スタンダード
ウイルスバスター トータルセキュリティ スタンダードは、PC、スマートフォン、タブレットなど最大6台まで保護できます。
1年版は、自動更新契約に加入しない場合の通常価格が8,470円(税込)、自動更新契約加入時は7,480円(税込)です。
ウイルスや不正アプリへの対策だけでなく、ネット詐欺対策、個人情報漏えい監視、パスワード管理なども用意されています。
最大6台まで対応するため、仕事用PCだけでなく、スマートフォンやタブレットもまとめて守りたい人には選びやすいサービスです。
一方、すべての機能がすべての端末で同じように利用できるわけではありません。
個人情報漏えい監視やパスワード管理は契約者1名向けです。また、VPN機能も用意されていますが、「Wi-Fi通信の盗み見防止(VPN)」はAndroid、iOS・iPadOSで利用できます。
最大6台まで利用できることと、すべての端末で同じ機能を利用できることは別なので、使用するOSごとの対応機能を確認しておきましょう。
複数端末をまとめて保護したい人に向いているサービスです。
ノートン 360 デラックス
ノートン 360 デラックスは、Windows、Mac、スマートフォン、タブレットなど最大3台を保護できます。
公式サイトでは、1年版が最初の1年間7,680円(税込)と案内されています。
マルウェアやランサムウェアへの対策に加え、詐欺対策、VPN、パスワードマネージャー、ダークウェブモニタリングなどを利用できます。
Windowsでは25GBのクラウドバックアップも用意されています。
メールやSMS、Webサイトなどを利用する機会が多く、フィッシング対策や、ダークウェブモニタリングなどの個人情報保護機能を幅広く利用したい在宅ワーカーには候補になりやすいでしょう。
ただし、7,680円は最初の1年間の価格です。
2年目以降の年間更新価格は11,480円(税込)と案内されています。初年度価格だけでなく、継続利用した場合の料金も確認しておくことが大切です。
価格やキャンペーン内容は変更される可能性があるため、購入前に公式ページを確認してください。
詐欺対策や個人情報保護を幅広くまとめたい人に向いています。
ESET HOME セキュリティ プレミアム
ESET HOME セキュリティ プレミアムは、必要な端末数に合わせて1台・3台・5台から選べます。
ダウンロード版の新規購入時の希望小売価格は、1年版の場合、
- 1台:5,940円(税込)
- 3台:7,240円(税込)
- 5台:8,540円(税込)
です。
月額版や3年版も用意されているため、使う台数と期間に合わせて選べます。
フィッシング対策やマルウェア対策に加え、VPNやWindows向けのファイル保護機能などが用意されています。
特にWindowsでは、重要なフォルダーへのアクセスを制御する「フォルダーガード」と、データを暗号化する「セキュアデータ」を利用できます。
請求書や契約書、制作データなどをWindows PCに保存している在宅ワーカーにとっては確認しておきたい機能です。
VPNはWindows、macOS、Android、iOSに対応し、ESET HOME セキュリティ プレミアムでは、購入した製品の台数や利用年数にかかわらず最大3台まで利用できます。
なお、OSによって利用できる機能が異なるため、購入前に公式の機能一覧で対応状況を確認してください。
必要な端末数に合わせて契約したい人や、Windows上の仕事用ファイルの保護も重視したい人に向いています。
3サービスからどう選ぶ?
3サービスで迷ったら、価格だけではなく普段の使い方から考えてみましょう。
PC、スマートフォン、タブレットなど複数端末をまとめて守りたいならウイルスバスター。
VPNやダークウェブモニタリングなども含め、詐欺対策や個人情報保護を幅広くまとめたいならノートン。
1・3・5台から必要な台数を選び、Windowsの仕事用ファイル保護も重視したいならESETが候補になります。
在宅ワークで使っている「端末数」「OS」「仕事で扱うデータ」の3つを整理してから選ぶと、自分に合ったサービスを見つけやすくなります。
セキュリティソフトだけに頼らないことも大切

どのセキュリティサービスを導入しても、フィッシング詐欺を100%防げるわけではありません。
「アカウントを停止します」「支払い方法を確認してください」「荷物を届けられませんでした」といった、不安をあおって操作を急がせるメッセージには注意が必要です。
メールやSMS内のリンクをすぐに開くのではなく、普段使っている公式アプリや公式サイトから内容を確認する方法もあります。
パスワードの使い回しを避け、多要素認証やパスキーを利用できるサービスでは設定しておくことも大切です。
まとめ AIが悪用される時代だからこそセキュリティを見直したい
GoogleがOutsider Enterpriseを提訴した今回のニュースは、AIが便利な技術である一方、フィッシングなどに悪用される可能性もあることを示しています。
ただし、今回紹介した内容にはGoogle側の主張に基づくものも含まれており、訴訟の結果が確定したものではありません。
在宅ワークでは、PCだけでなく、スマートフォン、メール、クラウド、オンライン会議など、さまざまなデジタル環境を利用します。
だからこそ、ウイルス対策だけではなく、フィッシング対策やパスワード管理、個人情報保護なども含めて、自分の仕事環境を見直しておきたいところです。
複数端末をまとめて守るならウイルスバスター、詐欺対策や個人情報保護を幅広く重視するならノートン、契約台数やWindowsのファイル保護を重視するならESETが候補になります。
セキュリティサービスだけに任せるのではなく、怪しいリンクをすぐ開かない、多要素認証を設定するといった基本的な対策も組み合わせながら、自分の働き方に合ったセキュリティ環境を整えてみてはいかがでしょうか。


