在宅ワークが日常になると、家は便利なのに気持ちの切り替えが難しい日があります。同じ部屋、同じ机、同じ画面を見続ける生活が続くと、仕事を終えたあとも頭だけが動き続けているような感覚になりがちです。カフェへ行けば景色は変わりますが、席探しや周囲の会話、通信環境が気になって、思ったほど落ち着けないこともあります。そんなときに気になるのが、家でもカフェでもない、自然の中にもう1つ居場所を持つという考え方です。
今回は、静岡県榛原郡川根本町の森林レンタルサービスforenta‑SHIZUOKA 奥大井吊橋フォレスト を軸に、雰囲気の近いYAMAKAS、ADDressを比べながら、在宅ワーカー目線でどれが合いやすいのかを整理します。
forentaは森の区画を年契約で借りるタイプ、YAMAKASは全国の山林を1か月単位から借りられるマッチング型、ADDressは自然の近くにある家や拠点をチケット制で使う住まいのサブスクです。
まずは全体像を比較

| サービス | 借りるもの | 料金(税込、2026年4月時点) | 契約単位 | ネット・設備の考え方 | 向く人 |
|---|---|---|---|---|---|
| forenta‑SHIZUOKA 奥大井吊橋フォレスト | 森の1区画(約100〜500㎡) | 66,000円または88,000円/年(※区画により異なる) | 年契約 | 携帯通話可、共同駐車場・トイレあり、コンビニ車15分、入浴施設徒歩5分 | 同じ場所に通って定位置を作りたい人 |
| YAMAKAS | 山林・原野などの貸出地 | 土地ごとに異なる。掲載例では66,000円/6か月、99,000円/12か月、静岡県駿東郡の掲載例は12,100円/月 | 1か月単位から | 設備は土地ごとの差が大きく、現地見学が必須 | 自然に深く寄って過ごしたい人 |
| ADDress | 自然の近くの家・拠点 | 2枚プラン9,800円/月、5枚19,800円、10枚39,600円、15枚54,400円、30枚99,800円、60枚199,600円(税込) | 月額チケット制 | Wi-Fiやキッチンなど、生活や仕事に必要なものを前提に選びやすい | 設備を保ちながら場所を変えて働きたい人 |
この表は、forenta のエリアページ、YAMAKASの公式案内と掲載例、ADDressの料金ページをもとに整理しています。
forentaは区画により年額66,000円または88,000円で、1区画は約100〜500㎡、YAMAKASは土地ごとに条件が異なり、ADDressは1枚あたり1泊分のチケットが毎月付与される仕組みです。
同じ森に通って、自分の定位置を作りたいなら forenta
forenta‑SHIZUOKA 奥大井吊橋フォレストは、静岡県榛原郡川根本町にある森林レンタルです。
公式ページでは、129mの吊り橋を渡った先にあるエリアで、1区画約100〜500㎡、年間料金は区画により66,000円または88,000円(税込)、共同駐車場あり、トイレあり、コンビニは車15分、入浴施設は徒歩5分と案内されています。携帯電話は通話可能で、地元の山林所有者が運営している点も特徴です。
forentaの大きな魅力は、やはり同じ森に通えることです。 公式の案内でも、年間契約で森林をレンタルすることで、好きな時に訪れやすく、自分だけの秘密基地づくりや焚き火、自然の中での滞在を継続的に楽しめるとされています。
毎回違う場所へ行くのではなく、「ここに来ると気持ちが整う」という場所を少しずつ育てていけるのは、在宅ワーカーにとってかなり大きいです。仕事を前へ進める場所というより、頭を整理する場所、生活と仕事の境目を作る場所として考えると、相性のよいサービスです。
一方で、forenta は年間契約が前提です。数回だけ軽く試すというより、「これからもしばらく通うかもしれない」と思える人向けです。
自然の中に自分の定位置を持ちたい人には魅力的ですが、まずは短期で試したい人には少し重く感じることがあります。
もっと自然に寄って、秘密基地っぽさを楽しみたいなら YAMAKAS
YAMAKASは、公式で「ソロキャンパーと山主の森林レンタルマッチングサービス」と案内されている山林レンタルサービスです。
主な特徴として、全国各地の山林を借りられること、1か月単位から借りられること、身分証明書の登録と現地見学が必須であることが明記されています。気に入った山林があれば、1か月単位や年単位でレンタル契約が可能です。
YAMAKASの面白さは、forentaのような「整ったサービスエリア」ではなく、土地ごとの個性がかなり強いことです。 掲載例としては、静岡県駿東郡の区画で12,100円/月、奈良県 や 山口県などの掲載例で66,000円/6か月、99,000円/12か月といった案内があります。
トイレの有無や周辺施設との距離感も区画ごとにかなり違うため、YAMAKASは「この森を借りる」より、「自分に合う山を探す」感覚に近いサービスです。
在宅ワーカー目線で見ると、YAMAKASは仕事をしに行く場所というより、仕事から離れる場所として向いています。 設備が一律ではないため、長時間のオンライン会議や本格的なデスクワークを前提にするより、通知や画面から距離を置きたいとき、静かな時間を持ちたいときに相性がいいです。自然そのものに深く寄りたい人ほど、このサービスの良さを感じやすいはずです。
自然の近くで、暮らすように働きたいなら ADDress
ADDressは、森や山林そのものではなく、自然の近くにある家や拠点を使う住まいのサブスクです。 料金ページでは、2枚プランが月額9,800円、5枚プランが19,800円、10枚プランが39,600円、15枚プランが54,400円、30枚プランが99,800円、60枚プランが199,600円(税込)と案内されていて、チケットは1枚あたり1泊分の予約に使えます。
チケットは毎月付与され、付与から6か月以内に予約する仕組みです。最短1か月で解約でき、プランのダウングレードも毎月可能です。
ADDressが在宅ワーカーに向いているのは、仕事環境を落としにくいところです。
公式ページでは、全プラン共通でWi‑Fiやキッチン(※一部ホテル提携を除く)など生活や仕事に必要なものは完備と案内され、FAQでも電気代・ガス料金・水道代・ネット回線料金など、生活に必要なものはすべて含まれると説明されています。 つまり、「自然のそばへ行きたいけれど、仕事の環境までは崩したくない」という人にはかなり現実的です。
その代わり、ADDressの魅力は同じ場所に通う定位置感より、その時々で行き先を変えられる柔軟さにあります。 ひとつの森に愛着を育てる使い方ではなく、自然の近くで暮らすように滞在しながら働く感覚です。
だから、「自分の森の居場所がほしい」という気持ちなら forentaのほうが近く、仕事も生活も崩さずに場所だけを変えたいなら ADDressのほうが合いやすいです。
使い方別に見ると、相性はこう変わる
この表で見ると、forentaは整える場所、YAMAKASは離れる場所、ADDressは働く場所ごと変える場所として考えるとわかりやすいです。 料金だけで比べるより、「その場所で何をしたいか」を先に決めたほうが、自分に合うサービスを見つけやすくなります。
契約の重さ・試しやすさも比べておきたい
この違いは、各サービスの契約形態からかなりはっきり見えてきます。
forentaは年単位でしっかり通う人向け、YAMAKASは現地見学も含めて土地を選ぶ人向け、ADDressは月単位で調整しながら使いたい人向けです。
特に在宅ワーカーは、「作業環境を整えたいのか」「仕事から離れたいのか」で合うサービスが大きく変わるので、この差はかなり大事です。
まとめ

3つを並べてみると、同じ「自然の中の場所を借りる」でも、性格はかなり違います。
在宅ワークが長くなるほど、家でもカフェでもない「もう1つの場所」を持つ価値は大きくなります。 集中したいのか、整えたいのか、いったん離れたいのか。そこがはっきりすると、選ぶべき森の居場所も見えやすくなります。家でもカフェでもない場所がほしい在宅ワーカーにとって、こうした選択肢は思っている以上に相性がいいかもしれません。


